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耳鳴りを客観的に判断する検査

耳鳴りの程度や性質は環境や心理的状況で変化しやすくなります

耳鳴りの多くは自分にしか聞こえません。耳ざわりな音の大きさ、種類などのとらえ方、表現のしかたは患者さんによって異なります。また、ひとりの患者さんでも、そのときの生活環境や心理的な状態によって、自覚する耳鳴りの音の性質や大きさが異なってきます。

 

耳鳴りの治療を進めるためには、できるだけ主観に頼らないデータが必要です。このため、耳鳴りの大きさ、音の高さなど客観的に調べる検査が作られています。治療にあ
たっては、この客観的データをもとに治療効果などを判定していくことになります。

 

 

ピッチマッチ検査で耳鳴りの音の高さを推定する

耳鳴りのピッチ(音色の高さ)がどの程度の周波数域にあるのかを調べます。まず、標準聴力検査で使われた七つの周波数から高音、低音の二つの音を聞き、自分の耳鳴りの音に近いほうの音を選びます。

 

次にもう一つ別の周波数を聞いて、自分の耳鳴りの音に近いほうの音を選びます・この方法を重ねることで二つの周波数域の音の幅を狭めていき、患者さんの耳鳴りに近い周波数域を探り出します。

 

 

耳鳴りの大きさを推定する2つの検査

ラウドネスバランス検査

ピッチマッチ検査で探り出した周波数音域で音を出し、その音が聞こえる最小閾値を設定し(A)とします。

 

音の大きさ(デシベル)を1デシベルずつ大きくしていき、その過程で患者さんの耳鳴りに最も近いと思う音の大きさを選んでもらい、これを(B)とします。

 

さらに音の大きさを上げていき、自分の耳鳴りより大きく感じられる音が出てきたところを(C)とします。(B)−(A)が患者さんの耳鳴りの大きさ、(B)から(C)の範囲が患者さんの耳鳴りの大きさの輻ということになります。

 

マスキング法

ピッチマッチ検査で探り出した周波数を利用しながらヘッドホンからの音を聞いてもらい、どのくらいの音の大きさだと耳鳴りの音を打ち消すこと(マスキング)ができるかを調べます。結果はラウドネスバランス検査とほぽ一致します。

 

 

自律神経の働きを調べる検査

自律神経失調症の有無を調べる自律神経機能検査

内耳と自律神経とは密接な関係があります。たとえば内耳の障害により吐き気、嘔吐、動悸、冷や汗などの自律神経症状が起こることがありますIまた、自律神経失調症が原因で、めまいや耳鳴りなどを起こす例も少なくありません。

 

いろいろな検査をしても原因がはっきりしない場合、問診などの結果で自律神経失調症の可能性が考えられる場合などには、自律神経機能検査を行うことがあります。この検査は耳鼻咽喉科で実施しているところもありますが、医療機関によっては心療内科を紹介する場合もあります。

 

シエロング起立試験

横になって安静にしている状態と立ち上かって10分間起立したあとの血圧、脈拍を測定し、その変動から自律神経機能を調べます。

 

自律神経が正常に働いている場合は、血圧、脈拍の変動はほとんどないか、あっても少し上がる程度ですひ自律神経のバランスが乱れ交感神経の緊張が不足していると、立ち上がったときに血圧が下がり、脈圧が小さくなります。

 

立位心電図

横になった状態と立ち上がった状態で心電図をとります。健康な人では心電図の波形にあまり変化があらわれませんO自律神経が不安定な場合は波形が乱れます。

 

 

心電図R−R間隔

心臓は自律神経の影響を受けて動いています。自律神経が安定している場合、心臓はある程度のゆらぎをもって心拍リズムを刻んでいます。

 

自律神経が不安定だと、心拍をコントロールする機能が働かなくなり、心拍リズムが一定になってしまいます。この検査では安静時心電図をとって、心拍リズムのようすを調べます。

 

ストレス、心理の検査も必要

自律神経失調症はストレスや心因反応とも深く結びついています。このため、心理テストや性格・行動パターンのチェック、ときにうつのチェックなども必要になります。

 

めまいや聞こえの検査で異常がなく、自律神経機能検査や心理面でのテストで変調が認められた場合は、心療内科での治療がすすめられる場合もあります。

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