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耳鳴りや難聴が起こる仕組みとは

音は外耳、中耳、内耳を経て大脳に伝わります

耳鳴りはなぜ起こるのでしょうか。そのメカニズムを理解するためには、ものが聞こえるしくみを知る必要があります。音は空気の振動として耳に伝わります。聴覚とはこの空気の振動をとらえ、音や言葉としてとらえる感覚のことをいいます。

 

 

空気の振動として外耳から中耳までの伝音系を伝わります

音はまず耳介によって集められ、外耳道を通り、鼓膜に伝わり、さらに鼓室(中耳腔)の中の耳小骨のつち骨、きぬた骨、あぶみ骨へと伝えられ、内耳の蝸牛に伝わります。鼓室には音の伝導をよくするために空気が入っており、中耳内にある耳管を通じてのど(咽頭)とつながっています。

 

耳管は中耳圧が外耳圧と等しくなるように気圧を調節する弁の作用があり、あくびやものを飲み込んだときに開くしくみです。高速エレベーターや飛行機に乗ったときなど、
耳がツンとしたときにつばを飲み込むと、この感じが消えるのは、耳管が開いて鼓膜の内外の気圧が等しくなるように調節されたためです。

 

 

外耳、中耳の音が伝わる経路を伝音系といいます。外耳でとらえられた音の振動は中耳で増幅され、蝸牛に達したときには、はじめの約20倍の大きさになっています。

 

 

感音系で電気エネルギーに変換します

空気の振動として伝えられた音は、そのままでは音として感じることができません。このため、聴覚の要である蝸牛で電気エネルギーに変換されて、聴神経(蝸牛神経)へと伝えられます。

 

ここで蝸牛の働きを説明しておきましょう。

 

蝸牛は、管がかたつむりの殼のように2.5回転した器官です。管の内部は1階が鼓室階、2階が前庭階と呼ばれる2階建てになっていて、ともに外リンパ液で満たされています。

 

前庭階と鼓室階の間には中2階の形で蝸牛管があり、内部は内リンパ液で満たされています。

 

蝸牛管の上部はライスネル膜で仕切られ、床は基底板と呼ばれ、その上に刺激を感知する感覚毛細胞があります。

 

また脳と蝸牛を結ぶ蝸牛神経(聴神経)が出入りしています。外耳、中耳の伝音系を経て伝えられた空気の振動は、この蝸牛で次のような経過を経て電気エネルギーヘと変換されます。

 

  1. 中耳の耳小骨から伝えられた振動は蝸牛の中の外リンパ液を揺らし、基底板を振動させます。低い音は蝸牛の奥のほうの基底板を、高い音は蝸牛の手前の基底板を振動させます。
  2.  

  3. 基底板の振動を感覚毛細胞がとらえると、その毛先が蓋膜に当たり、聴神経を剌激舌る電気的変動が起こります。
  4.  

  5. こうして音の振動が電気的なエネルギーに変えられ、蝸牛神経(聴神経)を通って脳幹・中脳に伝わり、大脳聴覚野で音や言葉として認識されます。

 

蝸牛から大脳に至る経路は感音系と呼ばれます。

 

 

耳鳴りは音が伝わる経路の異常で起こることが多いです

以上のように、音は外耳から中耳に至る伝音系、内耳から大脳に至る感音系を伝わって大脳に至り、言葉や音楽、さまざまな音色として認識することができます。その経路のどこかで異常があると、音が聞こえにくくなったり(難聴)、耳鳴りが起こることにります。

 

たとえば、外耳道に耳垢がつまって鼓膜に当たると耳鳴りとして聞こえることがありますし、何らかの原因で鼓膜がけいれんしても耳鳴りとして聞こえることがあります。

 

呼吸の音や血液が流れる音、あるいは耳管やのどの周囲の筋肉のけいれんなども、」 きとして耳鳴りとして感じることがあります。これは他覚的耳鳴りといい、客観的に聞くくことができます。

 

 

音源がない耳鳴りもあります

耳鳴りは音源がなくても起こることがあります。たとえば伝音系から音が伝わってこなくても、蝸牛の中でリンパ液が異常にふえたり、感覚細胞が聴神経を刺激する電位が異常に高くなってしまうと、音源のない耳鳴りが聞こえることになります。

 

これは蝸牛の誤作動によるものです。その原因はさまざまな病気のこともありますし、長年使い続けたために、一種の金属疲労により引き起こされることもあると考えられています。

 

音源がないのに耳鳴りが起こる原因の1つに蝸牛神経(聴神経)の異常も考えられます。たとえば、聴神経腫瘍という病気では、腫瘍により健常な蝸牛神経が圧迫、刺激され、耳鳴りが起こることがあります。

 

 

感音系の難聴は治りにくいです

音が聞こえにくいことを難聴といいますが、その原因もさまざまです。

 

外耳から中耳に至る伝音系に起こる難聴を伝音難聴といいます。内耳から大脳に至る感音系のどこかで、音の伝わるしくみが遮断されたり、電気エネルギーヘの変換がうまくいかない場合、あるいは聴神経から大脳に至る経路の障害で難聴が起こる場合などは感音難聴といいます。

 

感音難聴では、めまいや耳鳴りを伴うことがあります。伝音難聴に比べると、元通りの機能を取り戻すのが困難な場合が少なくありません。

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