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喘息の治療には抗アレルギー薬を使います

喘息発作が治まってからの長期管理薬として抗アレルギー薬を使用します

抗アレルギー薬はアレルギー反応を阻止することで、気道粘膜が刺激され発作が起こるのを防ぐために使う薬です。アトピー型喘息や花粉症、アトピー性皮膚炎などアレルギー性の病気の予防的治療薬として使われます。

 

ロイコトリエン拮抗薬などのように、非アトピー型喘息に対しても予防薬として使用できるタイプが開発され、発作が治まってからの長期管理薬として使用されています。

 

 

DSCGは化学伝達物質遊離抑制薬のエースと言えます

化学伝達物質遊離抑制薬は、喘息の発作にかかわるさまざな化学伝達物質が肥満細胞や好酸球から放出されるのを阻止する目的で使われます。

 

この薬の仲間で有名なのはクロモグリク酸ナトリウム(DSCG)という吸入薬で、商品名をインタールといいます。とくに子どもの喘息の長期管理では、このDSCGを第一選択にすることが多くなっています。

 

カプセルに入っているパウダーをスピンヘラーという吸入容器で吸入する方法、溶液を電動ネブライザーで吸入する方法、エアゾルを定量噴霧式吸入器で吸入する方法があります。

 

スピンヘラーは小学生くらいになると操作しやすいようです。エアゾルは吸入補助器をつけると吸入しやすく、薬を効率的に吸入できます。乳幼児は、マスク式の吸入補助器や電動ネブライザーを使用する方法もあります。

 

DSCGは、大人では軽症から中等症の患者さんに使いますが、重症や非アトピー型喘息の患者さんで吸入ステロイド薬を使っても十分にコントロールできない患者さんに使って、10〜30%程度の効果が確認されています。

 

 

ヒスタミン拮抗薬は眠けを催す副作用がある

ヒスタミン拮抗薬は、肥満細胞から放出されて気道の炎症にかかわるヒスタミンの作用を弱める目的で使われます。

 

副作用として、眠け、倦怠感が起こりやすくなります。このため、車の運転や高いところで作業することが多い人、重要な会議に出席する機会が多かったり、試験期間中の学生など日中に集中力を要する人には不向きです。

 

しかし、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎を合併している喘息では、有効例が多いことも事実です。

 

 

ロイコトリエン拮抗薬は喘息の治療薬の新しいエースです

ロイコトリエンは、肥満細胞や好酸球から放出される化学伝達物質です。アトピー型喘息、非アトピー型喘息にかかわらず、好酸球を活性化し、気管支平滑筋を収縮させ、気道に炎症を起こし、気道の過敏性を高めるなど、喘息の発作に関係するほとんどの因子に深くかかわっています。

 

とくに気管支収縮作用はヒスタミンの1000倍ともいわれます。

 

 

ロイコトリエン拮抗薬は、このロイコトリエンを受け入れる気道の受容体の作用を阻害することで、ロイコトリエンが気道で作用するのを防ぎます。

 

抗炎症作用と気管支拡張作用をあわせもち、新しいタイプの抗アレルギー薬として、欧米でも高く評価されています。ちなみにロイコトリエン拮抗薬のプランルカストは日本で開発されました。

 

ロイコトリエン拮抗薬は、アレルゲンによる即時型と遅発型の両方の気管支反沁を抑制します。従来の抗アレルギー薬は軽症〜中等症の喘息に有効とされてきましたが、ロイコトリエン拮抗薬は重症の非アトピー型喘息にも有効性か認められています。

 

運動誘発喘息の予防にも使え、非ステロイド系の鎮痛楽によるアスピリン喘息の長期管理にも有効です。最近では1日1回の服用ですむモンテルカストも発売され、抗アレルギー薬のエースとなりつつあります。

 

 

ほかにも新タイプの抗アレルギー薬があります

抗アレルギー薬は、このほかにも新しいタイプの薬剤が開発されています。

 

トロンボキサン合成酵素阻害薬は、化学伝達物質のトロンボキサンが合成されるのを防ぎ、トロンボキサン拮抗薬はトロンボキサンが気道で作用するのを防ぎます。どちらも非アトピー型喘息にも有効であることがわかっています。

 

最近開発されたTh2サイトカイン阻害薬のトシル酸スプラタストは、アレルギー反応の第一段階で、ヘルパーT細胞がB細胞に対してIgE抗体を作るように働きかけるのを阻止する作用があります。つまりアレルギー反応そのものが起こらないように作用するという、いわば原因療法に近い役割を果たします。

 

 

抗アレルギー薬の使用で注意する点

抗アレルギー薬は吸人ステロイド薬と同様、突然起こった喘息の発作を止める頓服的な薬ではありません。

 

ふだんから気道が過敏になって発作の下地となるのを防ぐために使います。長年、アトピー型喘息の人の予防薬として使われてきましたが、最近は非アトピー型喘息のr防薬としても利用される薬が多くなっています。

 

 

この薬の使用でもっとも収要なことは根気よく続けることです。抗アレルギー薬の中には一週間くらいで効いてくるものもありますが、なかには6週間くらいかかって少しずつ効いてくるものも少なくありません。

 

薬を服用しているのに発作が起こったりすると、薬が効かないのではないかと止めてしまう大がいますが、服用しているうちに少しずっでも発作の程度が軽くなっていくはずです。

 

もちろん、薬が効いていないかもしれないと疑問に感じるときには医師に相談することをお勧めします。医師は患者さんの状態などを検討して薬を変更するか、そのまま続けてようすを見るか判断します。

 

ただ、自己判断で薬を休んだり止めたりして、医師に報告しないということは治療方針にかかわるので避けてください。

 

反対に薬が効いてくると、だんだん発作が起こらなくなります。そうすると、喘息自体が治ったように思って、薬を止めたり、薬の量を減らしたりする人がいます。なかにはゼーゼーが聞こえはじめたときだけ使うという人もいます。こうしたこともよくありません。

 

小児喘息などでは、成長するにしたがって病気が治ることがあり、抗アレルギー薬が必要でなくなる例もあり幸す。しかし、。般的には長期問薬を使う例が多くなっています。.
定期的に診察か受けながら、薬は指示されたとおりに根気よく使うことが、病気を改善し発作か防ぐ近道道であることを念頭に置いていただきたいと思います。

 

 

疑問に思うことは遠慮なく早めに医師に相談をしましょう

薬には副作用がつきものといって渦過言ではありません。医師はどんな薬に対しても、その効果と副作用を天秤にかけて検討しています。

 

現在、抗アレルギー薬の副作用としては、吐き気や食欲不振などの胃腸症状や肝機能障害、発疹やかゆみ、まれに腎機能障害や出血性の膀胱炎、不幣脈などが起こる可能性があるとされています。

 

もちろん、こうした副作用はだれにでも起こるわけではありません。薬の種類や量、服用期問、あるいは患者さんの体調や体質なども関係してきます。

 

ただ、抗アレルギー薬は、免疫にかかわる部分もあり、慎重に過ぎることはありません。いつもと異なる症状が現れたときは、遠慮なく早めに医師に相談してください。ほかの薬に変更したり、休んでようすを見ることもあります。

 

 

抗ヒスタミン薬で起こる眠けや倦怠感については抗ヒスタミン作用のない薬に替える方法があります。夜に眠れない場合は、副作用を逆手にとって、就寝前に服用するといった方法もあります。

 

要は、患者さんの生活パターンや症状に合わせて、薬を選択することになります。その意味では、患者さんは、「こうした事情でこの薬が合わないのではないか」というように、医師が把握できないふだんの生活についても、関連がありそうなことは話していただくのかよいでしょう。

 

とくに吸入がうまくできない場合などは、遠慮なく医師か看護師に相談してください。

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