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喘息とはどのような症状の病気なのでしょうか?

喘息とは

喘息は息苦しい発作を繰り返します

喘息は「喘息」と書きます。文字どおり「息」が苦しく「喘」ぐような状態を発作的に繰り返す病気です。どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。

 

私たちは生命を維持するために、無意識のうちに空気中の酸素を体内に取り入れ、体内で不要となった二酸化炭素を体外に排出しています。

 

 

このときの酸素と二酸化炭素の通り道を気道といいます。鼻や口から吸い込まれた空気は、咽頭、喉頭、気管を通り、その分岐部で左右の気管支に分かれ、さらに細気管支から肺胞に達します。

 

肺胞はぶどうの房のような袋状をしていて、そのひとつひとつで酸素と二酸化炭素のガス交換が行われます。左右の肺は7億〜20億個ほどの肺胞が集まってできています。
気道の内腔の表面は粘膜でおおわれています。空気の通り道であると同時に、空気といっしょに吸い込まれてくるゴミや花粉、細菌やウイルスの侵入を防ぐバリアのような役目をしています。

 

 

喘息は気道が過敏になり狭くなります

この気道は、健康な人では多少の刺激を受けても何の反応も示しません。喘息の患者さんの気道は非常に敏感な状態になっているため、いろいろな刺激に対して過敏反応を起こしてしまいます。

 

過敏に反応した気道では、次のようなことが起こっています。

  • 気管支を取り巻いている平滑筋がけいれんを起こして収縮する
  • 気道粘膜が炎症を起こしてむくむ
  • 分泌物かどっとふえる

 

こうして気道の内腔が狭くなりネバネバしてくると、空気が通るときに摩擦が起こり、ゼイゼイ、ヒューヒュー、ぜロゼロといった喘鳴が聞こえるようになります。

 

 

喘息発作がひどくなると呼吸困難になることもあります

空気の通りが悪くなるため、息を吸ったり吐いたりすることが十分に出来なくなります。息をするのが苦しくくて喘ぐような状態、つまり呼吸困難に陥ってしまいます。この苦しさは経験した人でないとわかりません。例えていえば、鼻をつまんで細いストローをくわえた口から息をしているような状態です。

 

 

苦しい状態が続くと、言葉を発することも出来にくくなります。寝ていると苦しいので、起きて息をするようになります。いわゆる起坐呼吸です。

 

 

酸素不足が全身におよぶと、唇やほお、手足の先が冷たくなって紫色になります。いわゆるチアノーゼです。もっと重症になると、意識が薄れて失神することもあります。極端な場合は窒息状態から生命にかかわることもあります。

 

 

発作は数分から数時間続き、薬を使わないとしずまらないことも少なくありません。

 

発作がしずまると、うそのようにケロッとしますか、いつまた発作が起こるかわかりません。この不安感も喘息の患者さんにとっては、大きな負担になります。

 

 

喘息の症状の背景には気道の炎症があります

喘息の原因はアレルギー反応とは限りません

喘息は、アレルギー反応によって起こることが多いのですが、アレルギー体質でなければ起こらないのかというと、そうとは限りません。

 

喘息の原因を調べると、たばこや冷たい空気、におい、あるいは心理的なストレスなどに対しても、気道が過敏に反応して狭くなり、喘息の発作を起こしていることがあります。

 

 

患者さんのなかには、アレルギー反応を起こすアレルゲンを特定できない人もいます。いまだ発見されていないアレルゲンに反応している可能性も考えられますが、いずれにしても大人になってからの喘息では、アレルギー反応によらない「非アトピー型」の喘息も少なくありません。

 

大人になってからの喘息の約4割強、小児喘息の約1割は「非アトピー型」喘息だといわれています。

 

 

喘息の共通する原因は気道の炎症です

気道を過敏にして空気の通り道を狭める原因は何なのでしょうか。喘息を起こしている患者さんの気道粘膜には、アトピー型でも非アトピー型でも、肥満細胞、白血球の一種である好酸球やリンパ球などが数多く存在しています。

 

これらの細胞は炎症細胞といい、粘膜を傷つけたり、むくませたりして炎症を引き起こし悪化させる作用を持っています。

 

とくに好酸球は喘息患者さんの気道粘膜や喀痰中に多く見られ、非常に強い組織障害性たんぱく(MBPなど)を出して気道粘膜を傷つけます。同時にロイコトリエンなどの化学伝達物質、PAF(血小板活性化因子)などを出して気道粘膿に炎症を起こします。

 

好酸球は、それ自体が好酸球を呼び集めて活性化させる物質を出していることもわかっています。

 

 

つまり、どんな喘息の患者さんにも共通しているのは、気道粘膜に慢性的な炎症が起こっているということです。その炎症のために、気道壁がむくんで気道の内腔を狭くし、同時に分泌物も増やして、空気を通りにくくしているのです。

 

 

気道の炎症を放置すると気道壁にリモデリングが起こります

これまで、喘息の治療といえば、起こってしまった発作をしずめることに重点が置かれました。これももちろん欠かせませんが、できれば発作が起こる前に、その原因となる気道の炎症を抑えることが重要です。

 

炎症をそのままにしておくと、さらに血液中の好酸球やほかの炎症細胞が動員されて炎症を悪化させます。炎症により気道は非常に過敏な状態(過敏性)になり、発作が再発しやすくなります。

 

そして発作が起こるたびに、炎症は悪化し、はがれた上皮細胞や集まってきた細胞が傷を修復しようとして気道壁を厚くします。基底膜下の組織や平滑筋もますます厚くなって元に戻らなくなります。これを気道壁のリモデリング(再構築)といいます。

 

リモデリングが進行した気道では、空気の流れがいっそう滞って発作が起こりやすくなる、という悪循環を繰り返します。喘息の症状も、発作のたびに重くなっていきます。

 

反対に、炎症を抑えることができれば、気道の過敏性は緩和されます。さまざまな刺激にさらされても過度に反応しなくなり、結果として、喘息の発作を防ぐことができます。発作が起こっても、だんだん軽く済ませられるようになります。

 

現在、喘息治療の柱となっているのは抗炎症薬です。気道の炎症を抑えることで発作を起こりにくくしようというものです。

 

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