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脳卒中の維持期のリハビリは後遺症の程度によって内容が変わってきます

回復期のリハビリが進むと、いよいよ退院となります。しかし、退院したからといって、リハビリが終わるわけではありません。

 

退院後の生活の最大の目標は、病後を健康に過ごし、体の機能を維持・向上させていくことです。そのためにも、脳卒中の再発予防を含めた健康管理と、回復期に獲得した機能をできるだけ長期に維持するためのリハビリが欠かせません

 

回復期以降に自宅復帰した場合には自宅で、施設に入所した場合には施設でリハビリをつづけます。リハビリの内容は、後遺症の程度や、どのような社会生活を望むかによって異なってきます。

 

 

維持期でも寝たきりになることがある

自宅でのリハビリのポイントは、「何かできて、何かできないか」という見きわめです。本人が一人で安全にできることは何と何か、一応本人が一人でできるが目を離してはいけないのは何と何か、部分介助あるいは全介助か必要なのは何と何か、ということをはっきりさせることが大切です(これをADLの評価といいます)。

 

 

自宅では、甘えもあって、どうしても家族への依存度が高くなりがちです。また、家族も、「あぶないから」「かわいそうだから」とつい手を出してしまいがちです。しかし、患者さんのQOL(生活の質)を高めるためにも、また自立を促すためにも、家族は、「手は出さないが、目は離さない」という基本方針で見守ることが重要です。

 

 

病院ではできていた動作が、自宅に戻るとできなくなり、動かさないことでさらに機能が衰える、という悪循環におちいり、その結果「寝たきり」になってしまう危険性もあります。寝たきりになれば、患者さんのQOLを一気に低下させるだけでなく、家族の負担も増加させます。

 

 

QOLを落とさない基本の心がまえ

患者さん本人を含めて、家族のQOLを落とさないためには、次のような点を心がけることが大切です。

  1. 患者さんが自分でできることは、できるだけ自分で行わせる。
  2. できるだけ外出の機会を持つ。
  3. 患者さんにも、できる範囲で家事の役割を分担してもらう。

 @は患者さんの機能改善運動にもなります。また、家族の負担も軽くなります。Aは社会復帰につながります。Bは、食事の前にテーブルをふく、ポストから手紙や新聞を取ってくる、タオルなどのせんたく物を
たたむ、といった簡単なことでもかまいません。役割を持ってだれかの役に立つことは、生活意欲を高めることにつながります。

 

 

寝たきリゼロヘの10カ条

  1. 脳卒中と骨折予防 寝たきりゼロヘの第1歩
  2. 寝たきりは寝かせきりからつくられる 過度の安静逆効果
  3. リハビリは早期開始が効果的 はじめようベッドの上から訓練を
  4. 暮らしの中でのリハビリは 食事と排泄 着がえから
  5. 朝起きてまずは着がえて身だしなみ 寝・食分けて生活にメリとハリ
  6. 「手は出しすぎず、目は離さず」が介護の基本自立の気持ちを大切に
  7. ベッドから移ろう移そう車イス 行動広げる機器の活用
  8. 手すり付け段差をなくし住みやすくアイデア生かした住まいの改善
  9. 家庭でも社会でも喜び見つけ みんなで防ごう閉じこもり
  10. 進んで利用 機能訓練 デイサービス 寝たきりなくす人の和地域の和

(厚生労働省 1991年)

 

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