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くも膜下出血がCT検査やMRI検査で確認できない場合は腰椎穿刺を行います

脳動脈瘤が破裂すると、くも膜下腔に大量の血液が流れ込み、頭蓋内圧が急激に上昇します。これによって、呼吸や循環という生命維持に不可欠な機能が障害され、最悪の場合は突然死をまねきます。

 

また、動脈瘤は24時間以内(特に6時間以内)に再破裂する確率が高いので、できるだけ早急に検査と治療を行わなければなりません。

 

くも膜下出血の各種検査

 

CT検査

運ばれてきた患者さんの症状から、くも膜下出血が疑われる場合には、すぐにCT検査を行います。同じ出血でも、脳出血では脳の内部に出血が起きているのに対してくも膜下出血では脳の表面に出血が見られ、出血した部分が白くうつりますので、容易に区別がつきます。

 

MRI検査

くも膜下出血のような症状があっても、CT検査で出血が確認できない場合があります。これは、出血量が少なかったり、発症から日数がたつと出血した血液が吸収されてしまうことがあるからです。このような場合には、より詳しく血管の状態を調べるためにMRI検査を行うことがあります。ただし、CT検査やMRI検査を行っても、発症部位によっては確認がむずかしい場合があります。

 

腰椎穿刺

CT検査やMRI検査でも確認できない場合には、診断を確定するために腰椎穿刺を行うことがあります。腰椎穿刺は、腰の脊椎に針を刺し、脳脊髄液(髄液)を採取する検査です。正常であれば透明な髄液が採取されますが、くも膜下出血を起こしていると、髄液に血液がまじって赤や黄色に濁ります。

 

腰椎穿刺を行ってはいけない場合

 

腰椎穿刺は、脳のくも膜と軟膜の間に存在する髄液を採取する検査ですが、くも膜下出血によって頭蓋内圧が亢進している場合に腰椎穿刺を行うと、髄液が急に減少することで、血餅(血液の凝固部分)による破裂動脈瘤に対する圧迫を減らし、さらなる出血を引き起こす危険性があります。

 

そのため、CT検査などでくも膜下出血が疑われる場合は、腰椎穿刺は行ってはいけないとされています。また、頭蓋内圧が亢進しているときに腰椎穿刺を行うと、圧の格差が生じて脳ヘルニアを起こすことがあります。

 

もし、すでに脳ヘルニアが進行している場合には、その進行に拍車をかけてしまうことになりますので、その場合も腰椎穿刺は禁忌となります。

 

 

 

脳血管造影検査

くも膜下出血であることが確認できたら、次に脳血管造影検査を行います。ただ、カテーテル(細い管)を挿入して行う脳血管造影検査は、発症直後の場合には脳動脈瘤の再破裂というリスクをともないます。そこで、最近は、CTA(CTアンギオクラフィ)やMRA(MRアンギオグラフィー)など、患者さんへの負担が少ない(侵襲が少ない)血管造影検査を行うようになっています。

 

くも膜下出血では、MRAよりも画像が鮮明なCTAのほうがよく行われます。

 

 

脳血管造影検査でわかること

脳血管造影検査では、次のようなことがわかります。

くも膜下出血の原因

脳動脈瘤によるものか、あるいは脳動静脈奇形によるものなのかなど、出血の原因がわかります。

 

脳動脈瘤の位置や大きさ

脳動脈瘤が原因の場合は、その位置や大きさ、数がわかります。また、未破裂動脈瘤の数や位置、大きさなどもわかります。

 

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