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心原性脳塞栓症は突然発症して重症化しやすいので注意が必要です

脳以外の場所でできた血栓が血流にのって脳の動脈を詰まらせる病気を脳塞栓症といいますが、ほとんどの場合は心臓でできた血栓が発症の原因で、これを心原性脳塞栓症といいます。

 

心臓でできた血栓は、頸動脈などでできる血栓(血小板血栓)とちかって、フィブリンという凝固たんぱくで固められているので、大きくてとけにくいという特徴があります。

 

流れてきた大きな血栓によって、突然動脈が栓をされたように詰まってしまうため、病巣が一気に広がって重症化しやすく、死亡率も高いという特徴があります。

 

心原性脳塞栓症は、近年、ほかのタイプの脳梗塞とくらべてかなり増加しており、75歳以上の高齢者ではもっとも多くなっています。

 

 

心原性脳塞栓症の詳細

原因

心原性脳塞栓症の原因で、もっとも多いのは「心房細動」という不整脈です。心原性脳塞栓症の原因の80〜90%を占めるといわれます。

 

心臓はふつう、電気信号によって規則正しく拍動し、ポンプのように血液を全身に送り出しています。ところが、心房細動か起こると、電気信号が不規則になり、心房がこまかくふるえて心臓がうまく収縮できなくなるため、心房内の血流が停滞してよどみ、血栓(血の固まり)ができやすくなります。

 

心臓でできた血栓は比較的大きなものが多いので、脳の太い血管にも詰まることがあり、詰まると広い範囲の脳細胞が急速に壊死します。

 

起こりやすい場所と大きさ

特に中大脳動脈などの太い血管で起こりやすく、大脳皮質を含む広範囲に大きな梗塞巣ができます。

 

発症の仕方

心原性脳塞栓症は、日中の活動時に突然発作が起こり、発症後、急速に症状が悪化する「突発完成型」である点が特徴です。日中に多いのは、血栓は急に体を動かしたときなどにはがれやすいからです。

 

主な症状

心原性脳塞栓症は、意識障害など、ほかのタイプの脳梗塞より重い症状があらわれます。

 

中大脳動脈が詰まると、片マヒや感覚障害、意識障害などが起こります。ほかにも、失語、失行、失認、半盲、共同偏視(両目が左右どちらかに寄つたままになる)などの症状があらわれることがあります。

 

中大脳動脈全域に梗塞がおよんだ場合は、さらにさまざまな症状があらわれます。また、中大脳動脈から枝分かれした細い血管(穿通枝)が全部詰まると、かなり重度のマヒが残ります。

 

このほか、脳底動脈に血栓が詰まると、脳幹がダメージを受け、いきなり意識をなくして倒れてしまうといった重症例が多くなります。

 

危険因子

心房細動以外では、急性心筋梗塞や心臓弁膜症、心筋症(心臓の筋肉に異常があり、不整脈をまねく)などが主な原因となります。

 

そのほかの特徴

動脈に詰まった血栓が自然にとけて血流が回復すると、虚血によって障害を受けた血管が血圧に耐えられずに出血を起こすことがあります。これを「出血性梗塞」といい、心原性脳塞栓症では約半数の患者さんに見られるといわれます。出血性梗塞を起こすと、しばしば症状が重篤となります。

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