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アテローム血栓性脳梗塞の原因は太い血管の動脈硬化です

脳梗塞は原因によって、「アテローム血栓性脳梗塞」「ラクナ梗塞」「心原性脳塞栓症」に分類されます。

 

日本での罹患率は、アテローム血栓性脳梗塞が33.3%、ラクナ梗塞が38.8%、心原性脳塞栓症が21・.8%で(2012年)、以前は多かったラクナ梗塞が減少し、食生活の欧米化や高齢化にともなう心房細動の増加によって、アテローム血栓性脳梗塞および心原性脳塞栓症が増加傾向にあります。

 

アテローム血栓性脳梗塞の詳細

原因

アテローム血栓性脳梗塞は、中大脳動脈など脳の太い血管に血栓が詰まることで起こります。アテロームとは、血液中の余分なコレステロールなどが血管の内膜に付着してできた、お粥状のこぶのようなもので、「プラーク(粥腫)」ともいいますが、このアテロームがたまると、しだいに血管の内腔が狭くなっていきます。

 

これを粥状動脈硬化、あるいはアテローム硬化といいます。ここから脳梗塞に至るメカニズムとしては、次の2つが考えられます。

  • 血栓性 … 脳の動脈にできたアテローム(粥腫)が、何らかの原因で破裂すると、修復のために血小板という血を固める成分が集まってきて血栓をつくります。できた血栓のために、血管の内腔が狭くなり、血流が途絶えたり、流れにくくなります。
  •  

  • 塞栓性 … 頸動脈にできたアテロームが破裂し、そこにできた血栓の一部がはがれ、血流にのって流れ出して末梢の血管をふさぎます。

 

アテローム血栓は、できはじめは血小板が凝集してできた血栓なので、比較的とけやすい血栓ですが、狭窄が高度になると、とけにくいフィブリン血栓もできて太い血管を詰まらせるため、早急に手当てをしないと重篤になります。

 

梗塞巣の大きさ

アテローム血栓性脳梗塞の梗塞巣(脳細胞が死んでしまった部分)は、心原性脳塞栓症よりはやや小さく、ラクナ梗塞よりは大きいのが一般的です。

 

起こりやすい場所

特に起こりやすいのが、中大脳動脈という脳の中をもっとも広範囲に走っている血管です。次いで、後大脳動脈、前大脳動脈の順です。これらはいずれも「主幹動脈」といわれる脳の太い血管なので、梗塞が起こると広範囲に障害され、さまざまな症状があらわれます。

 

前ぶれ症状

アテローム血栓性脳梗塞を発症した人の30〜40%が、TIA(一過性脳虚血発作)を経験しているとされます。

 

発症の仕方

安静時に症状があらわれるケースが半数を占めますが、睡眠中に起こり、目覚めて発症に気づくことも少なくありません。これは、睡眠中は血圧が下がって血流が悪くなったり、血液が固まりやすくなって、血栓ができやすいからとされます。

 

「血栓性」の場合、発症時はマヒなどの症状は比較的軽く、しばらく同じ病状がつづいたあと急に悪化するということをくり返しながら、数時間ないしは数日かかってしだいに症状が重くなっていきます。「塞栓性」
の場合は、突発的に症状があらわれることが多いといわれます。

 

主な症状

梗塞の部位や大きさ(広さ)、詰まり具合(程度)などによって、軽い片マヒだけのケースから昏睡状態におちいるケースまでさまざまです。

 

危険因子

高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満といった生活習慣病が大きな危険因子ですが、喫煙も粥状動脈硬化を進行させる要因と考えられています。

 

そのほかの特徴

梗塞ができた部位や大きさによってちがいますが、中大脳動脈のはじまりの部分がふさがって大きな梗塞ができると、脳浮腫(脳のむくみ)が生じ、頭蓋内の圧力が亢進して、命にかかわる場合があります。

 

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